2020/10/30

プチSRシステム2 一応「完成」……はしたけれど。

■MIX-41C…

というコンパクトなラインレベルのミクサを偶然入手したことによって、一気に進展した「プチSR計画」。

http://baumdorf.cocolog-nifty.com/gardengarden/2019/11/post-334dca.html

http://baumdorf.cocolog-nifty.com/gardengarden/2019/11/post-b6d617.html

■残った…

課題は、

  1. モノララルマイクのモノラル・ジャック×2をAT-MA2のステレオ・プラグに変換するケーブル
  2. AT-MA2の出力のRCAピンジャック×2 と MIX‐410C のやパソコンォーン・プラグ×2を接続するケーブル
  3. 手持ちのデジタルレコーダ、TASCAM DR100MkII やパソコンの音声出力用ミニステレオプラグとMIX‐410C のフォーンプラグ×2を接続するケーブル
  4. MIX‐410C のフォーンプラグと アクティブスピーカー Audio Technica のミニステレオプラグを接続するケーブル
  5. AT-MA2 と MIX‐41C にDC9Vを供給する、乾電池ボックス
  6. 乾電池ボックスから2分岐は3分岐で電源を供給するケーブル

いうことになった。

■これを…

アマゾンなどで、全部一気に調達すれば簡単なのかもしれないが、この種のケーブルやコネクタあるいはプラグ用のアダプタ類については、もろもろの経緯から、結構、手持ちがある。

若いうちなら、これらは「この先使うための、貴重なストック品」なのだが、齢(よわい)を重ねた今となっては、この先徐々に「この先使い途がなくなるジャンク品」になってゆくのは必定。

と、いうわけで、コストや手間を差し置いて、できるだけストック品を活かしで、整備することに決めた。
まぁ、用途が用途なので、さほど音質などにこだわる意味もないわけだし、
・金メッキ端子じゃなきやイヤ
とか
・無酸素銅線しか使いたくない
とかいったスペックにこだわる意味も必要もない用途のためである。

■結局…

  1. 自作も考えたものの、探してみると、モノラルのジャックもステレオのプラグも手持ちがないので、当然、既成品 を調達
  2. RCAピンプラグ付きのステレオ・ケーブルは、「売るほど」手持ちがあるので、その中で、接触不良が怖いのであまりプラグが粗末なものは避ける一方、オーバースペックにしても無意味なので、さして高品位とまでは言えないものをを選んで、反対側に、6φのモノラル標準フォーン・プラグ×2をハンダ付けして自作した。
  3. これも2と同様に、6φのモノラル標準フォーン・プラグの手持ちがないので、手持ちの、片側に3.5φのステレオ・フォーンプラグが付いたケーブルを使おうかとも思ったのだが、か細いカーブルなので標準フォーン・プラグへの引き込み部分の耐久性に不安がある。
     もともと使用頻度が低いこのSRシステムの中で、さらに使用頻度が低いケーブルアダプタなので、放置していたところ、下北沢のハードオフのジャンク・ケーブルのコーナーで、ドンピシャのケーブルを見つけてしまった。
     たしか500円だったかで、あとで調べると新品価格と比べてさして安いわかではなかったのだが、さりとて、ネットで調べてこの製品が見つけ出せたとも思えないし、見た目がゴツイにもかかわらず、ケーブルが結構柔軟なこともあって、これはこれで大成功かもしれない。
  4. 手持ちの 3.5φのモノラル・フォーン・プラグの未使用品を見つけ出したので、3に使おうかと思っていた、ケーブル付きの3.5φのステレオ・フォーンプラグにハンダ付けでモノラル接続して一件落着。
     思いだしたが、このケーブル、故障して廃棄したPC用スピーカーから外しておいたものだった。
  5. 電圧9Vなので、単3電池6本。秋月で買った乾電池フォルダなら手持ちがあるし、給電用のケーブルもかき集めると揃いそうに思えたのだが、ケースがない。
     探してみると、安価なケース付きのものがあったので迷うことなく購入した。
  6. 5の電池ボックスから、最低2つの機器にDC9Vを供給する必要があるので、まずは

   ・3分岐ケーブル を入手

    そのプラグのうち、1系統はMIX‐410Cに、プラグの先端の+-を逆転させるため

   ・極性変換アダプタ を入手

   もう1系統の、AT-MA2 へは、極性には問題ないものの
   先端ピンを2.5φから極性統一プラグの規格である1.8φに変換する必要がある
   のだが、
なぜか、ストック品の中から

   ・アダプタ・ケーブルを発掘できた。

■一応これで…

当初計画どおりの、プチSRシステムは組みあがったことにはなるのだが、すでに「環境」がまるで変ってしまっていた。

問題はとくに、スピーカー・システムで、AT-SPB50 程度の出力では、到底「『密』集」を回避できる環境下では「実用」にならない。

■実は…

スピーカーの出力アップについては

・スピーカー

については、オースミ電機のAV-635B/W)を2台入手済み
と、いうより、自作のオーディオパワーアンプのテスト用に、下北沢のハードオフで¥300で購入しておいたところ,その1年後くらいに近所のフリマで全くの同型機を¥200でもう1台入手できてしまったもの。

・パワーアンプ

AMAZONで、送料無料にするため、スピーカーの最大入力に合わせてに50Wのデジタル・パワーアンプ基盤× 2は購入済みで、あと必要なのは、ステレオ3.5φの入力ターミナル、100K(A)の入力ヴォリューム×2、それにケース程度なのだが…
(電源アダプタは必須になるが、古いThinkpad 用が流用できる)

■とはいえ

 組み上げたてみたところで、果たして、いつになったら使う機会が来るのやら。

 

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2019/11/26

ミニSR/プチSR その1の2

■最小限の…

プチSRシステムの目途がついた話の続編

■一昨日…

近所に行ったついでに、ハードオフ下北沢店の3階のジャンク・コーナーに立ち寄って、毎度のことながら何が使えそうなケーブルが無いか物色していたところ、ケーブル類の箱の中に、黒地に白文字で

MIX-41C

と書かれた小さな「箱」を見つけた。

■表面に…

結構詳細にスペックが書かれていたが、まず
「Active Mixer」
とあって、確かに、電源用プラグがついている。

また、
・表面のイラストからみて
  4つの入力を1つにまとめるミキサー
・接続端子がフォーン・プラグなので
  少なくともSR系ではなくておそらく楽器系
と思われた。

何よりも魅力的だったのは、
4系統の入力についてぞれぞれヴォリューム・コントロールができるのは当然として
・ミキシング後の出力をコントロールできるマスター・ヴォリューム*が付いている
ところにあった。

*安価なマイク・ミキサーには、これが無いものが多い。

■この時点では…

わざわざアクティブ・タイプにしていることから、増幅機能を持ったマイク・ミキサーと、このときは思いこんでいたこともあり(ライン・レベルなら増幅機能のない、パッシブ・タイプでも「何とかなる」ので)、

  • 買ったばかりのAT-MA2と機能的に一部重複するものの、これはこれで、使い途はありそう
  • ジャンクといっても、サイズから見て、それほど複雑な回路が入っているとは思えず、仮に音が出なくても自力で直せるかもしれない

  • それが出来なくても、ケースはいろいろ使いまわし出来るので、¥1000+税が丸々無駄にはならない

ということで、買ってしまった。

■持ち帰って…

早速、ACアダプタをつなぎ、出力をモノ-ステレオ変換アダプタ経由でAT-SPB50に接続。
Input端子に「壊れても構わない」クラスのダイナミック・マイクを接続したが…
各ヴォリュームを最大にしておいて、どのInput に接続しても、全く音が出ない。

と、いうわけで、対応を考えるため、まずはネット上で回路図を探したことろ、ここ
https://elektrotanya.com/nobels_mix41c_sch.pdf/download.html
で発見。

その回路図を眺めているうちに、当初の「見立て違い」に気が付いた。

昔の定番ともいえる音響用ICである4558による反転増幅器を、これまた定番用途のミキシング回路(加算回路)に使っているのだが(ここには6dBのゲインがあるようである)、問題は、その前段にあたる入力信号の処理部分。

FET1段、トランジスタ1段の回路の、1段目はドレイン・フォロア、2段目はエミッタ・フォロア、つまり、どちらもヴォルテージ・フォロアなので、この部分には電圧増幅機能なし、つまり、単なるバッファ。

これでは、マイクの信号をAT-SPB50に必要なライン・レベルに増幅できるわけがない。

加えて、筺体に書かれたスペックをよくみると
Max. Input level +6dBm
Max. Outout level +6dBm

と、いうことは、どう見てもマイク・ミキサーではなくて、ライン・レベルの信号のためのミキサー*だったのだ。

*みつけたマニュアルによると、どうやら、複数のエフェクタに送り込んだ楽器の出力を混合したり使い分けたりするために作られたミキサーらしい

https://nobels.de/wp-content/uploads/2017/10/mix-41c_bedienungsanleitung.pdf

ヴォリュームのつまみが、大型の半固定抵抗程度のサイズなのは、スペースの都合もあるが、このミキサーのそのような用途からみて、SR用やレコーディング用と違って、一度セットした後はそれほど操作することがないからだろう

■加えて…

筐体の電源入力プラグの表示をみると、相当旧い設計の機材らしく、現在の標準のセンター・プラスでなくてアウター・プラス!

これじゃどう頑張っても音なんか出るわけない。

さっそく、その+-の極性を反転するアダプタを手持ち部品で作って、再度実験*

今度は、全てフル・ヴォリュームの状態で、AT-SPB50からマイクの先端のネットを爪で引っ掻く音が辛うじて聞こえてきた。

*心配は、電源の逆接続によって内部の回路が壊れていないかということだったが、杞憂だった。
 回路図を見ると、電源入力プラグの直後に、ダイオードが入っていて、その種の事故を防いでいるようだ。
 さすが、ドイツのメーカー、というより当り前か。

■結局…

このMIX-41C、当初の想定より、はるかに使い途がありそうなことがわかった。

これに、AT-MA2の出力と、PCの音声出力や、手持ちのTASCAM DR-100Mk2 などのデジタル・レコーダの出力をつなげば、たとえば、スピーチのバックグラウンドに音楽を載せることもできるようになる。

一方、マイクの方も、2本のモノラルマイクの出力を1個のステレオ・ジャックに集約してAT-MA2に入れ、そのLRの出力を、MIX-41Cの2つの入力に入れれば、2本のマイクの音量を独立してコントロールできることになる*

  Sr

 

*おそらく、この辺りが「実用上の限界」で、それ以上のややこしいミキシングが必要なら(まず、めったに無いだろうが)、AC駆動ではあるが、SONYの業務用ミキサー MU-X051(これも、近所のフリマで1000円で調達。ラックマウント用の「耳」の方が高コストになってしまった)を持ち出せば済む

しかも、オール電池駆動で。

1000+100円の幸せ。

【追記】

会場にカラオケ装置があるのなら、そのマイク入力かAUX入力に、MIX-41C  の出力を接続可能なので、かなり、持ち込む資材をコンパクトにできることになる。もちろんマイク1本でも済む催しなら、カラオケ装置をそのまま使えばよいので、あれこれ悩む必要もなく「身一つ」でゆけばよいのだが、できれば、司会者用と発言者用の2本はほしいところである。

 

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ミニSR/プチSR その1の1

■世田谷東北部の…

地域研究団体の、北沢川文化遺産保存の会の手伝いをし始めてから、かれこれ10年以上が経った。

従前のイベントというか会合には、世田谷区の北沢タウンホール2階の集会室とか最上階のスカイラウンジを使っていて、同ホールは映像・音響とも装置が充実しているので、いわば「身一つ」で会場に行けば済んだのだが…

最近、それ以外の「どんな機材があるかわからない」場所も会場にするようになって以降、「身一つ」というわけにゆかず、少なくとも、事前の下見が不可欠になった。

■映像系は…

タウンホールなら常備品のHDMI入力の装置をレンタルするのが現実的なのだが、それ以外では、そもそも無かったり、あっても、D-SUBコネクタ入力だったりと、相応の準備・対応が不可欠になり、まぁそれも仕方ないかと思うが…

問題は音響系。

■10人、20人を…

対象とする講演みたいなものなら、そんなものは不要だが、人数がそれ以上だったり、さらには音響や映像を流すとなると、なんらかの拡声(やや、大まかな括りでにいえば「SR」)装置が必要になるし、音声だけでも50人を超えれば不可欠になる。

■そこで…

50~100人弱程度を対象とするいわば「ミニSRシステム」さらには、もっと小規模の「プチSRシステム」が作れないものかと考えた。

なぜなら、これらさえ自前で対応できれば、事前に下見したりあれこれ心配をする必要も減ることになる。

■「ミニSRシステム」については…

どこまで必要が生ずるかの判断がまだ付かないので(といっても「あらかた」できてしまっている)後回しにして、まずは、後から始まった「プチSRシステム」から。

■もともとは…

パソコンから出力される音声を、従前とちがって、「もう少しマシな音で聞く方法はないものか」という発想からだった。

我が家の1階にあるPCについて、10年以上前に、地域の商店街で年1回開催されるフリマで入手した後、長く使わずにいた
DENON のSC-c1
を、AC-DCアダプタを調達して接続してみたところ、もはや「骨董モノ」とはいっても、一応は「オーディオ装置」として発売されていただけあって、それまで使っていたプラ筐体の「PC用スピーカー」とは次元が違う音が出たことから、2階で使うノートPCでも、それなりの音を出したくなった。

■その結果…

見つけたのが
オーディオテクニカのアンプ内蔵のスピーカー AT-SPB50
で、乾電池駆動できるので、必要があればノートPCと一緒に持ち出せるのが魅力だった。

ネット・オークションで探すと、確か1500円位で、しかも欲しかったカモフラ―ジュ・カラーのものが出品されていた。

ジャンク扱いということながら、外観上は問題があるように思えず、定価が1万2000円の品物なので、筐体とスピーカーに問題さえなければ、最悪でも、アンプを秋月あたりの小出力のモノに載せ替えればモトは取れる、と考えて落札。

■トラブル・シューティングは…

分析には時間がかかったものの作業自体は「いとも簡単」

到着後、規格である9VのAC-DCの電源アダプタをつないでも全く音が出ない。しかし、内蔵の電池用ホルダに単3電池6本を入れて鳴らしてみると、見事に音が出る。

おそらく、出品者さんが値段の面でもジャンク扱いとしたのは、このせいだと思われ、あるいは、出品物に本来附属していたはずの電源アダプタがなかったのは、その故障と判断していたのかもしれない。

いずれにせよ、この症状ならば簡単に直せるはずで、まず、疑わしいのは、外部電源用のプラグ周りの接触不良。

しかし、筐体を一部分解してプラグ周りをチェックしても疑わしいところがなく、仕方なく、電源の入口周りの回路を追うことにした。

と、いってもコンピュータ系の緻密なプリントパターンだと大抵はお手上げ必至だが、そこはオーディオ系なのでゆったりとしたパターンを肉眼で(つまりハズキルーペが無くても)追うことができる。

その結果、内部の電池の電源からと、外部のアダプタの電源からとの違いは、小さな、表面実装用部品1つの有無にあることがわかった。

この部品は、外部電源からの異常な電流に対して、内部の回路を保護するためにあると考えるほかなく、異常に大きな電流に対応するヒューズ抵抗か+-の極性が逆の電流を遮断するダイオード位しか考えられない。

「事故」の確率の大小からみれば後者で(といっても、前者だと交換パーツの手持ちはないので、ジャンパー線で直結するしか手がないが)、手持ちのパーツ中から、今や骨董品ともいえる整流用ダイオード「10D1」を件のパーツをバイパスする形でハンダ付けしたみたら…

見事にACアダプタの電源でも音が出てくれ、それから半年以上ノントラブルで稼働してくれている。

■このAT-SPB50の…

別の可能性に気付かせてくれたのは、たまたま読んだブログ
Analog & Acoustic 工房 -老眼"はんだ付け"練習帳- 中の
出張ライブ用"超小型"PAシステム
のページだった。

要するに、(ダイレクトには無理だが)マイクの出力を、数100mv程度まで増幅できるアンプ経由で接続すれば、小型のSR装置が作れること、しかも、そのアンプが電池で駆動できるなら、オール電池駆動のそれが実現できる*ことに気付いたわけである。

*今時、100VのAC電源が使えない場所は屋外以外には考えにくいが、AC電源用延長ケーブルは意外に嵩張るし、まして、状況が読めないときには余分に持って行かなければならないのでなおさら。

■そこで…

マイク用アンプを探し始めたのだが、amazon などで見ると、パーツレベルでは結構見つかるものの、ケースは?、コネクタ類は?、電源は?、と考えてゆくと、そう簡単に「装置」のレベルにはできない*

*もともとの趣味であるオーディオアンプの自作経験に照らしても、本体の回路部分よりも、ケースの穴あけなどの加工やスイッチ類などの配線の方が数倍の手間がかかる。

そこで、ふとネットオークションを検索してみると、まさに「速攻」で

オーディオテクニカのマイクアンプ
AT-MA2
の中古品の即決2500円というのが出品されていた*

*結構「オークション運」がよいらしく、必要にかられて「こんなのないかなぁ」と探すと、本当に「こんなの」が出品されていることが多い。

仕様を調べると、モノラル/ステレオ両用、バスパワー/ノーマル両用、入力が6㎜/3.5㎜両用と、我が家に転がっている全てのマイクに対応できる。

2ch分のアンプ本体、バスパワー用回路、それにプラグなどの附属パーツにケースの調達と加工(家では無用の長物で、外に持ち出して使うことになるので、相応の強度やコンパクトさも必須)なんてことを考えると、自身の工賃をゼロとして積算しても「こんなもの2500円でできるわけない」。

と、いうわけで、一気に落札した。

■入手して…

あらためて、スペックを検討すると、

電源はDC9Vなので電池駆動化*は容易

*ネットでみると006Pの9Vの積層乾電池で実用している人もいる
 006P用なら手持ちパーツで自作可能だが、単3電池6本用の電池ケースも到着待ち
とはいえ、プラグが、外径5.5㎜、ピンの直径が1.8㎜の極性統一タイプ(なお、センター+)なので、コンバートの必要はある
 

接続ケーブル類も手持ちのもので対応可能

と、いうわけで、電池駆動可能な「プチSRシステム」が完成してしまったわけなのだ。

■一昨日…

さらなる展開があったが、すでに長くなったので続編

 

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2018/02/22

SPレコードのCD化

■最近…

再び脚光を浴びだしたレコード(いわゆるブラックディスク)。

 40年ほど前から始まったCD化の中で、レコード・プレーヤーが続々と製造打ち切りになり、それにともなって、その重要バーツであるカートリッジ(昔風にいえば「ピックアップ」)も徐々に種類を減らしていました。

 その折、とくに不安を感じたのは、CDからすれば前の前の世代である、78回転のSPレコードの再生についてでした。

 レコードを回すターンテーブルについては、意識的に、78回転のモードのあるものを2系統(一時は3系統)入手していたのですが、問題はカートリッジの方。

 すでに、レコードがLP化して久しく、SPレコードに対応した交換針のあるカートリッジはもともと種類が限られていて、それすらほとんど絶滅するかと思えた時期に、アメリカの Shure (今では、どちらかといえばマイクロフォンのメーカーとして有名)のM75 の、SPレコード用の交換針 N75-3 というのを入手しました。

 かろうじて、いくつか選択肢のある中で、M75を選んだのは、これが世界で一番使われていたカートリッジの一つと思われたのと(したがって、中古を含めて考えれば将来全く入手できなくなるとは思えない)、3系統目のプレーヤーにM75が附属していたことによるのですが、その3系統目が従弟の許に行ったので、これまた絶滅寸前の M75 の最終版 Me75ED を、確か東急ハンズで入手しました。

 レコード・プレーヤー自体は、CD の音になかなかなじめないこともあって(まともなCDプレーヤーを導入しなかったせいでもある)、その後も長く使っていたのですが、LPレコードの再生には、従前どおりに、ジャズ・フュージョン系は STANTON 881S 、クラシック系なら ELAC STS-455E を使い続けていたので、Shure M75 には出番がなく「動態保存」状態が続いていたのでした。

■その出番が…

訪れたのは、約3分の1世紀後の、つい先日のことでした。

 当地、世田谷の文化団体である北沢川文化遺産保存の会が、この数年追いかけているテーマに、戦中から戦後にかけて、現在の世田谷区立代沢小学校の児童で構成されていた「ミドリ楽団」があります。

 その演奏を録音したレコードの原盤を入手してデジタル化するのが懸案だったところ、ようやく、当時の楽団員(と、いっても、その当時は小学生)の方からお借りできたのだそうです。

〔参照〕
http://blog.livedoor.jp/rail777/archives/52062541.html
http://blog.livedoor.jp/rail777/archives/52062777.html
http://blog.livedoor.jp/rail777/archives/52062946.html
http://blog.livedoor.jp/rail777/archives/52063071.html

■これを…

デジタル・データ化するのは、LP盤(やEP(ドーナツ)盤)のレコードなら造作もない作業、というより、当方のなぞの100倍+くらい高価な装置をお持ちの方もたくさんいるはずなので、そのような方なら、盤さえ傷んでいなければ、目の醒めるような音を取り出していただけるはずなのです。

 しかし、このレコードはSP盤の3枚組。

 そうなると

1 レコードの回転数が違う

    LP盤:33・1/3回転/分。EP盤:45回転/分。SP盤:78回転/分

2 再生用の針の太さ(先端の直径)が違う

    手許のShure製の場合は、LP/EP盤用は15ミクロン、SP盤用は64ミクロン

    ちなみに、1963年3月31日に廃止されたJIS B9802 蓄音機針 によると
    SPレコード用鉄針の先端の直径は60ミクロン、とのこと。

【補注】
下記3に加え、上記1についても、たとえば、45回転/分でデジタル化しておいて、電子的にピッチを78/45倍に変換する方法がないではない。
しかし、この2だけは、純粋に物理的な問題なので、代替手段はない。

3 低音部と高音部のバランスが違う

  • レコードの製造時には、元の音よりも、低音の音量を下げ、高音の音量
    を上げた電気信号て溝を刻むのですが、それらの下げ具合・上げ具合
    がLPとは違う
    しかも、SP時代(とLP時代の初期)は、その具合(イコライザ・カーブ)が
    各社バラバラ
    というわけで、レコードの発売時とか発売会社を確認し、一番可能性の
    高そうな状態に調整する必要がある
    【参照】三浦敬吾「SPレコードと録音」

  というわけで、一筋縄にはゆきません。

■当方では…

先のとおり、1と2には、3分の1世紀前から対応済みなのですが、問題は3。

 昔の大抵のオーディオ・アンプには、このイコライザ・カーブのうちLPレコードの時代に統一されたRIAAという規格に従って、カートリッジからの出力を、FMチューナーやテープデッキやCDドライブなどと同レベルの電圧の音声信号に増幅する、フォノ・イコライザと呼ばれるアンプが内蔵されていました。

Dsc01030s_2
当然、我が家のアンプにも内蔵されています

 しかし、問題のレコードは1951年に日本コロムビア発売のSP盤なので、RIAA規格のものではなく(そもそも、RIAA規格は1954年制定)、当時の(米国)コロンムビアの規格のイコライザカーブと思われますが、このコロムビア規格とRIAA規格の再生時のカーブの違いは、下のグラフのとおり。

Eqriaacol

 赤がRIAA、黒がコロムビアのカーブで、150Hzから1KHzあたりはほとんど違いがないのですが、その上下の帯域については、どちらも、RIAAの方がより多く増幅することになっています。

 いいかえれば、コロムビア規格のレコードの音を、RIAA規格のイコライザ・アンプで増幅すると、高音部も低音部も過剰に増幅してしまうことになり、バランスの崩れたいわゆる「ドンシャリ」の音になってしまう*ことになります。

*今回の作業でも、いわば保険としてRIAAイコライザーで増幅した音もデジタルレコーディングしたが、
 「理論通り」の見事な「ドンシャリ」の音になっていた。

■もともと…

3分の1世紀前に、1と2に対応していたのは、父の旧いクラシック・レコードの音を、当時のことですので、いわゆる「2トラ38〔サンパチ〕」テープに録音することを目論んでのことだったのですが、その先に進めなかった訳は、まさに3の問題。

 当時は、このイコライザ・カーブに応じた音を取り出すには、先のフォノ・イコライザ・アンプという電子回路の中に、適切な抵抗とコンデンサを組み込む必要がありました。

 そのような「都合の良い」アンプは(少なくとも「手の届く価格」では)市販されていませんでしたので、面倒な抵抗とコンデンサの値の計算をした上で、自分でアンプを作る必要がありました。

 しかも、先のとおり、各社規格がバラバラで、父のレコードもコロムビア有り、ヴィクター有りなのですから、それぞれの規格に対応した素子を別々に用意して、それらを切り替えられるようにしなければならないため、アンプの回路は複雑になりますし、オーディオ・アンプを製作した方はご存知と思いますが、アンプの電子回路部分を作る手間に較べて、それに限らず回路の切り替えのためのスイッチの配線

Dsc01024s
自作アンプの入力切替部。これでも、相当「手を抜いて」いる

の方がはるかに手間がかかるので、結局手が付けれないままだったのです。

■しかし…

気が付けばデジタルの時代。その上、最近ではパソコンで自在に音を操作できるようになっていました。

 従前からよく使っていたソフトは

Audacity
https://www.audacityteam.org/

というフリーソフトで、WAVフォーマットからMP3フォーマットへといったデジタル音源のフォーマット間の変換も可能ですし、特定の音域だけを増幅させたり減衰させたり、といった操作も画面上で自由自在にできるのが有難いところです。

 幸い、このソフトの場合は、RIAA規格のイコライジング用データは勿論ですが(これと、テープレコーダによる録音・再生の標準であるNAB規格は最低限不可欠といえる)、コロムビア規格のイコライジング用データも提供されているので、今回の目的にも最適だったのです。

■それでも…

これまでやってみたことのない作業なので、先のように、RIAAイコライザ経由でのデジタル録音も保険としてやっておきましたが、最終的には、極めてシンプルな手順になりました。

 レコード・プレーヤーはトーレンスTD-126MK.2で、そのトーンアームに、SP盤用の先端径が64ミクロンの針先の付いた Shure N75-3を装着した同社の Me75 カートリッジを取付け

Dsc06420s

【追記】2018/02/22

 改めて、我が家のストックをチェックしてみたら、同じ、Shure社の、M75の1ランク上の機種と位置づけられていた M91ED があることがわかった。
 しかも、SP用の針先である N75-3 は、この M91 にも、問題なく使えそうなのである。
 
http://tvpc.jugem.jp/?eid=7#sequel

 この作業の当時、このことを識っていれば、まず間違いなく、M91+N75-3 の組み合わせも「実験」したい誘惑にかられたと思うが、何分「預り物の、そのまた預り物」の原盤なので、妙なリスクを冒さずに済んだのが幸いだった、ともいえる。

・プレーヤーからのLRの出力コードを、30年ほど前に自作した「金田式」プリアンプのAUX(補助入力)端子に接続
  (当然ながらプレーヤーのアース線もアンプに接続する)

【追記】2018/02/22  

 この追記は、「金田式DCアンプ」フリークの方以外は
 「何を言ってるのかわからない」
 と思いますので【追記終わり】まで読み飛ばしてください

・初段が2N3954ではなく、2SK30GRの差動
・終段がC1222のシングル・エミッタ・フォロアでなく、C1775/A872のPP
・2段目の差動トラジスタがA726ではなくA872らしい(ECBの配置からの推測)
ことから、ベースの回路はMJ別冊「最新オーディオDCアンプ」掲載記事のもの(ただし、2N3954が入手難だったので、前のタイプ用でIDSSを計測してペア組済のストックがあった2SK30GRを使用)と思われる。
 ただし、RIAA素子と位相補正用のコンデンサはDIPマイカでなく、当時最新(で、NTT御用達といわれる)のSEコンデンサを使っている。
 一方、イコライザ・アンプのカップリングが、SEではなく積層マイカなのは、製作当時まだ秋葉ででさえ入手困難だったのと、あっても高価(積層マイカでさえ1個2万5000円十分高価なのに、SEは確かその2倍近い4万円)だったことによる。 
【追記終わり】

・アンプの入力切替用のセレクタをAUXにし

・アンプのTEPE OUT端子のLとRの端子の間を1本のピンケーブルでつなぐ
   ステレオ用のカートリッジ+アームなので、LRの2chで独立してアンプに入力
   された信号を、ここで混合してモノラルの1ch化するため

・音量調整用のヴォリュームは最大に
   後記のデータからデジタル・レコーダへの入力を最大にしたいのと、
   なによりも、
   ヴォリューム内の抵抗体に信号本体を通さないため。
   もっとも、この抵抗体(100KΩ)とアンプの入力部の抵抗(たしか470KΩ)との
   合成値が約80KΩになり、MMカートリッジからの信号を受ける入力部の抵抗
   として標準の47KΩ(最大70KΩ)と一応は誤差範囲といってもよい抵抗値になる

・アンプの出力を、デジタル・レコーダ、TASCAM DR-100 MKIIのLINE2 に接続

■これで…

 メーカーのデータによれば、レコードの標準基準値「5cm/sec @ 1kHz」のとき
   カートリッジの出力              6.5mv
   モノラル化による損失(1/√2)により    4.6mv
 アンプの第2段目

Dsc01029s

 フラットアンプによる増幅(20dB=10倍)後 46mv(=-24.5dBV)

の、送出し側に対し、

 受け側の、 DR-100 の方は
 基準入力 -10dBV (約300mv)
 最大入力  +6dBV(約2v)
なので、少々アンプの出力が不足するのではないか、との不安がありました。

 その場合の対策もいろいろと考えてはいたのですが、実際にやってみると、DR-100 の録音用ヴォリュームの10目盛のうち8前後の位置で、液晶上のレベル・メーターの-16dBのところにある逆三角の「目印を中心にレベルが変化し、かつ、PEAK インジケーターが点灯しない」(マニュアルp.38)との推奨状態の録音レベルに設定できました(「案ずるより産むが易し」あるいは「何事も、やって見なけりゃわからない」の典型例)

【追記】2018/02/22

 単なる後知恵ながら…
 どうやら、音質とか音量とかを極限まで追求するような特殊例を除けば、レコードの最大音量は、基準値「5cm/sec @ 1kHz」の値の、+20dB、つまり10倍ほどらしい。
 と、いうことだと今回使用したアンプからの出力は、最大460mv@1kHz 位(高音部は、さらに+20dBほどなので4.6v)ということになる。
 そのため、DR-100 のヴォリュームで、対応できる範囲内の出力が得られていたことになる。

■これで…

レコード3枚、6面に記録されている音を、先の「イコライザ」を通さない「フラット」な状態で、取り出しました。

 今回は、

・SPレコードなので周波数の帯域がそれほど広くない(50~7kHz)し、電気録音なの
 で、リミッタやフィルルタがかかっていることが多く(実際にレベルメーターでモニタ
 リングした限りでは今回のレコードも、リミッタがかかっているらしいことがわかる)、
 あえて「ハイレゾ」 にするメリットが少ないこと、
また、
・最終的にCD化することを想定していたこと

から、サンプリング周波数44.1kHz、音域16ビットというCDと同じ規格のWAVファイルでデジタル化しました。

【追記】

 なお、国会図書館のソノシートなどのデジタル化の標準規格は、デジタル送信を想定したものと思われますが、48Khz/24bitななので、CD化を主目的としない場合には、これによる方がよいと思います。

http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11114983_po_digitalguide201806.pdf?contentNo=1&alternativeNo=

■これからが…

先の Audacity の出番になります。

 レコーダーにセットしていたSDカードからPCにデータを転送。

 Audacity にデータを読み込んで

「エフェクト」→「イコライズ」を選択の上、ソフト本体とは別にダウンロードしておいた「Clumbia 78」カーブを選んでイコライズします。

Audacity_screen

 これで、録音前の音を復元できたことになるのですが、イコライズすることよって高音を減衰させた分、曲全体にわたり、その最大音量のレベルが下がっていますので、それを補正するため

 「エフェクト」→「増幅…」を選ぶと、曲のデータを基に、曲のどの部分も再生可能な最大値を超えないような増幅率を自動的に計算して設定してくれるので、通常はそれに従えば、いわば「安全」に、可能な最大音量まで増加させることができます。

 これを6曲分繰り返して、音楽用CD化が可能なWAVファイルが完成。

(これは、後から、他のソフト、たとえば Any Audio Coverter < http://www.any-audio-converter.com/jp/ >などでもできるのですが、ついでですので、ICプレーヤー用に MP3 フォーマットのファイルも出力しておきました。)

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2018/02/02

「かんたん」バッテリー・ケース+SDカード・ホルダ

■デジカメの…

スペア・バッテリーが増えてくると、どうやって 、「安全に‐かつ、コンパクトな形で」という、本来は両立しない2つのニーズを両立させたうえで持ち歩くのかが悩みになる。

■充電のために…

SONYの、NEX-3 と α7R との共用の FW-50 バッテリーを目の前に並べて置いていたときに、ふと思い出したのは、何年も前にどこかの100均ショップで買った「SDカード・ケース」なるもの。

Dsc06376001

■しかし…

冷静に考えてみると、多分中学生でもわかることだと思うが、ここまでクッション材でガチガチにガードしなければトラブるようなら、そもそもSDカードなんか実用になるわけがない

 と、いうわけで、もともと家でカードを使うのなら無用の長物だし、外に持ち出してもただの場所ふさぎでしかないので、あっという間に「お蔵入り」にしていた代物だったのだが、唐突に…

FW‐50の2本並んだ状態

とサイズが近そうなことに思い至ったのである。

■さっそく…

我が家の「お蔵」(といえば聞こえはよいが、1階床下の基礎の中のただの地下室)の奥からひっぱりだし

中子のクッション材を取つ払って

FW-50を2本入れてみると…

「ぴったり」

Dsc06379002

■とはいえ…

水平の縦横方向は「絶妙」ながら、蓋を閉めた後の上下方向のガタ付きはやや大きい。

 その程度のことでバッテリーの機能に問題が生じるわけではないにしても、持ち歩き時に騒々しいのも困るので…

これまた100均ショップでかつて調達したクッション・テープをケースの底に貼った

Dsc06384004

ところ、ほぼ「ピッタリ」。

■因みに…

取り出した中子は…

カードを保持する機能には何の問題もないので、往々にしてどこかに紛れがちな、オーディオ・データ用のSDカードのホルダとして、「かまぼこ板」にでも両面テープで貼り付け、デジタル・レコーダーのそばに置くことにした。

Dsc06382003

■ここまでモノを…

使い切れば、

  • 「勿体ないお化け」 も
  • 「付喪神」 も

我が家を避けてくれるに違いない。

【追記】2018/02/06

■一昨日…

乾電池とファイルを調達するため、笹塚の100均ショップ meets に行った折、SDカード・ホルダを見てみたら…

さすがに「あの」無意味な厚さのクッション材入りのものは無くなっていて、薄手のプラ成形のホルダを使った、幅広・薄型で6枚収納の合理的な製品に代わっていた。

Dsc06387s

■買って帰って…

中子を外して測ってみると

Dsc06398s

FW-50を3個並べて、なお、20ミリほど余る幅がある。

Dsc06396s

蓋もちゃんと閉まるので…

Dsc06401s

件のクッション・テープを10ミリ幅にカットしてスペーサ―を作り、3個入りケースの完成。

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