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2021/01/02

ガソリン・ストーブ用ヒータ・アタッチメント

 ■昨年暮れから…

庭の潅水装置のメンテナンスと拡張を始めたところ、当初は温暖な気候が続いていたのだが…

ここへ来ての寒波で、考えた。

■これまでは…

薄手のダウンジャケットを着ているだけで、屋外作業とはいえ、本人には別に熱源が必要と思う時期ではなかったのだが、潅水装置のコネクタにパイプを設置するために、その端部を加熱して温める必要から、久しぶりにガソリン・ストーブ、最初はコールマンのピーク1 442-700(以下「ピーク1」)、さらにはオプティマス8R(以下「8R」)を持ち出すことになり

庭の潅水装置のメンテナンス その6:幹線の延長線の敷設
なお、マルキルとグランテトラのボトルのパッキング

妙な懐かしさもあって、これらのストーブのリペアやスペアパーツなどについてネットで調べてみた(といっても、8Rの主要リペアパーツは、30年以上前に入手済みだったのを思い出したのだが、ピーク1については、この調査が、後述のように、すぐに役立った)。

Dsc03812s

■ちょっと…

驚いたのは、アルコールや固形燃料のストーブが、異常と思えるほど進化していたことなのだが(父が若いころに使っていたアルコール・ストーブが、どこかにあるはず)、それはさておき、(原則)ガソリン・ストーブを使ってヒーターにするアダプタが、話題になっていた。

 考えてみると、この種のヒーターがあれば、潅水パイプの先端を炙って柔らかくするのに使えそうだし、そのうえ、この先は、ますます寒くなる中での指先を使う作業が中心になるので、そのときの「手あぶり」にもなる。

 委細は、ネット上に情報が山ほどあるので、ここで解説する必要もないが、一番気になるのは、いわば「本家」コールマンが、同社のストーブ用のアダプタとして発売している「遠赤ヒーターアタッチメント (#170-7065)」で、なにしろ、442が対応機種にリストアップされているのだから

コールマン(Coleman) 遠赤ヒーターアタッチメント 170-7065

これ以上の選択はないことになる。

■しかし…

170-7065 は、現在品薄かつ高価だし、そもそもの問題として、買ってみたとしても、将来、これをフィールドに持ち出すことは想定できない(これが必要と思われる時期は、そもそも〔淡水・サケマス系の〕釣りのオフシーズンだし、可能性のある最も寒いシチュエーションである10月末あたりの道東の忠類川*でのシロザケ釣りを想定しても、経験上、これが必須といえるほどに寒くはない)ので、いわば宝の持ち腐れになるのは必定。

*もっとも、この時期になると、夜(といっても、昼間でも安心できないのだが)は、この川筋がヒグマの「通路」兼海から遡上してくるシロザケを食べるための「食堂」になるので、キャンプなど不可能。

■それでも…

この170-7065を、災害時に備えて、いつも玄関先に置いてある8Rでも使えるなら、何かの役には立つかもしれないし、気軽に庭に持ち出して使うこともできるだろう*、ということで、検討をしてみた。

*8Rの場合、コールマンのピーク1などとちがって、原則的にはポンピングによる燃料タンク内の加圧は不要で、着火して火力が安定した後は放っておくことができる。
 当方は、下の写真のようにサードパーティ製のポンプを使ってはいるが、これは、どちらかというと、プレヒート用のアルコールペーストを準備するのが面倒なので、ポンプで加圧後、燃料コックを開けてノズルからあふれてバーナー最下部のプレヒート用燃料皿にたまった生ガソリンをプレヒートに使うのが目的で(言うまでもないことだが、このときは燃料コックを一旦閉める
)、火力は二の次。
 実際、かつて大晦日近くに、当時の噂だったモンスター・ブラウン・トラウト狙いで行った本栖湖でも、ポンプなしに、コーヒーや粉末スープ用の湯をストレスなしに沸かすことができた(常時湯を沸かしておいて‐静まりかえった湖岸での8Rのバーナーが「吠える」音は、本当に「心強」かった‐、通りがかりのアングラーに熱いコーヒーをふるまっての情報交換のひと時は楽しい思い出である)。

 170-7065の場合、ピーク1などの五徳にはめて使うためのスリットが4か所(これに加えて、上部のラジエターをクリアする大き目の欠きこみが2か所)ある。

 どうも、このスリットの間隔と、8Rの五徳?の2本の平行するバーの間隔とが近そうで、これらが整合すれば、必要なスリットの方向が違うので、ヤスリで広げる必要はあるかもしれないが、用途が多少広がることになる。

■データによれば…

170-7065の直径は、86ミリメートル。スリットは90度間隔なので、下図のように、直線距離では60.8ミリ間隔ということになり、8Rの2本のバーの間隔60ミリと、誤差範囲で一致することになる。

1_20210101233601

(また、8Rの2本のバーは、次の写真のように、ケースにあるスリットに差し込んであるだけなので、写真でいえば左右に多少は移動させることができる。)

■ここまでは…

よいのだが、問題は、赤熱した170-7065からの輻射熱が8Rの燃料タンクを直撃しそうな、上の写真の赤塗の領域の存在である。

 8Rでは、下の写真のように

Dsc03801s  

 バーナーと、タンクとの丁度中間の位置に、銀色の遮熱板を置いて、バーナーからの輻射熱が直接タンクに加わらないようにしている。

 言い換えれば、8Rでは、タンクを加熱することによってバーナーへの燃料供給をするためのタンク内部の圧力を生じさせるのだが、その熱としは、バーナーからその下部のステム、そこから、バーナーとタンクの最下部とをつなぐ燃料パイプを経て伝わる伝導熱によって得ることを想定していて、バーナーからの輻射熱は想定しない、というより、むしろできるだけ排除しようとしていることがわかる。

■これに対し…

この種のヒーターの一体型のガス・ストーブでの使用は避けるべきということは、よくネット上で指摘されているし、さらには、

冬キャンプの暖房にコールマン遠赤ヒーターアタッチメントは有効? - YouTube
(とくに5分40秒以降と8分50秒以降参照)

という、とても具体的なリポートまであって、赤熱したヒーターからの輻射熱は相当大きなものであることがわかる。

 と、なると、そのような膨大な輻射熱を、本来それを想定していない8Rのタンクに加えるのは無謀というほかないだろう。
 (タンクの蓋の部分に安全弁はあるのだが*、それが作動してしまったときは、そこから高温下にガソリンの蒸気が噴き出すのだから「火だるま」必至で、タンクの爆発を防ぐ効果しかないと考えるべきだろう。)

* Refurbishing SRV Fuel Caps - Part Two 参照

■これが…

「どうしても」という話なら、追加の遮熱板でも工夫することになるのだろうが、先のような用途に照らせば、そこまでするのはナンセンス。

 収納場所から取り出したり燃焼中にポンピングしたりするのが、いくら面倒でも、素直にピーク1を使えばよいし、その方が安全なのだから。

■このように…

ピーク1の方でしか使えないとなると、翻って考えてみると、品薄、高額の170-7065をあえて手に入れる必要もなく、いわゆるコンパチ品の

BRS-24遠赤ヒーターアタッチメント

あたりで済むことになる。

■いうまでもない…

ことだが、せっかく計算したので、以下参考まで

 このBRS-24の直径は92ミリとのことなので、下図のように

・タンクに輻射熱が加わる範囲はより広くなるうえ
・そもそも、スリット間隔は65ミリとなり、8Rに載せるにはかなりの加工が必要

2_20210102003401

【追記】2021/01/27

■発注したが…

届かない、という指摘がネット上によく見られる、

BRS-24遠赤ヒーターアタッチメント

が、今日、中国郵政→日本郵政経由で無事我が家に届いた!

Dsc03887s
箱は、裏面の商品説明を含めて全て中国語。
日本語も書けとはいわないが、英語での表記は欲しいところ。

■荷扱いを…

含めて、評価の低い「中華モノ」だが…

・損傷はもちろん、少なくとも大きな変形はない

・汚れはない

ただし

・製品の表面だけのチェックだが、天板の下に「バリ」が一か所
  針状のものなのでニッパーでカットして、あとはダイヤモンドヤスリで均せばすむ程度

【追記】2001/03/14
ニッパーで取りきれなかったバリの残りも(百均の)ダイヤモンドやすりで簡単に落とせた

・表面のスリキズは結構多い
  といっても「1年使えばどうせこうなるかもしれない」というレベル

だが、日本製品も含めての、当方の従来からの評価基準は、問題なくクリアしている
(と、いうか、少なくとも40年前の日本製品と比べてみて、同レベルか、それ以上なのだから、コストを勘案すれば文句を言う方がおかしい、というか「世間知らず」)

■よくみると…

天板の上に、モノを載せても、天板上の穴から熱気が抜けるようにするためと思われる小さな突起が円周状にあるので、試しに、サイズ感を示す意味もあって、シエラカップを載せると、こんな

Dsc03889s
思っていたより小さい

具合。

  これなら、外側から暖を取りながら、インスタントのコーヒーやスープで内側からも暖を取れるだろう。

■意外だったのは…

結構「頑強そうな造り」だったことで、おそらくは

・赤熱状態になる器材なので、そのための、加熱・冷却が何度も繰り返されることを前提とした耐久性の確保

・ヒーターとしての蓄熱性の増大

のため、もともと、ステンレス版の肉厚が厚いのに加え

・天板の下にある円盤が、おそらく蓄熱効果のために肉厚であり

・しかもそそれが円柱状の側板に複数個所でスポット溶接して固定されている

Dsc03890s

ので、全体が建築用語でいうと、一種の「ラーメン構造」となっているのも、強度の確保に役立っているのだろう。

■テストは…

この週末。

・本命のピーク1

・最近届いた、中華製ワン・バーナー
  この、BRS-24を使う前提で、安全のため、セパレートタイプを選んだ。

・「ダメモト」というより「ダメ」であることを確認するための「8R」

での実験結果を、別アーティクルで、お披露目する予定である

【追記】21/01/31

上記の「実験」結果

・8R

まさに、先の「計算通り」の結果

 90度ピッチのスリットを広げるしかないが、

Dsc03913s

画面左側のスリットは、角度の関係もあって、約2ミリほど

右側のそれは、位置の問題で7ミリほど

削って広げるしかない。

結構硬質で厚みのあるステンレス材なので、電動工具を使うしかないが、やってみたところで、燃料タンクとの位置関係をみると怖くて使えないことを目の当たりにできた。

・中華製ワン・バーナー

 この製品の「コールマンの純正品」に対する、最大のアドヴァンテージといってよい、120度ピッチのスリットは、3本脚の五徳に簡単にセットできた

Dsc03906s

 バーナーの下に、圧電式の着火装置のボタンがあるので、先にヒーターを設置しておいてから、簡単に火を付けることができる(ただし、燃料バルブを開きすぎていると、かえって着火しにくい。着火時は、燃料はかなり絞り込んだ方がよい)

 結構、ネット画像でよく見る赤熱状態に近づくが、

Dsc03911s

なかなか上の方まで赤熱はしてくれないし、燃料バルブをフルに開いても火力はそれほど上がらない。

 後になって外気温を測ってみたが10°C前後なので厳寒というわけではないので、CB缶が気化熱で冷えてガス圧が上がらなかったせいだろう。

 その意味では、屋外で「ヒータ」として使うのは、少なくともCB缶では無理。しかし逆に過熱はしないので、ガーデニング作業のときの、いわゆる「手炙り」にはかえって有用かもしれない。

・ピーク1

 当然、これが「本命」なのだが、最大のテーマだったのが、バーナーへの着火。

 ヒータ下部のスリットがはまり込む五徳の上端がバーナーよりかなり高い位置にあるものの、ヒータをセットした後でも、外側から着火できるかどうか「やってみなければわからない」状態だったのである。

 それが無理なら、着火後にヒータを設置するほかなく、それはそれで、素手では難しい難度が高い作業になってしまうからである。

 しかし「案ずるより産むが易し」とはく言ったもので…

・ヒータは予めセットしておく
・十分にポンピングしたうえ
・燃料用の「赤バルブ」を開く
・しばらく待つと、ヒータ内がガソリンの蒸気で満たされる
・そうなると、ヒータの下の部分からガソリンの蒸気が漏れだす
・その辺りに、マッチやライターの火を近づける
・一気に周辺のガソリンの蒸気に着火し、バーナーにも着火する

というのが、火傷のリスクを防ぐには、一番安全な方法らしいことがわかった

(ただし、
 この方法は屋外に限る。
 また、ガソリンバーナーを扱いなれていない人には奨めない。
 加えて、
 最後の着火の瞬間に周辺に火が回るが、そのとき絶対に逃げないこと)

と、ここまで実験したときに…

燃料用の「赤バルブ」回りからの燃料漏れが見つかったので、その先のテストは中止した。
さっそく、バルブ周りの「Oリング」を発注した

コールマンパーツショップ by North Field

ので、続きはそれが届いてから。

【追記】21/02/02

「Oリング」セット

<赤レバーから燃料漏れ困ってませんか?>シングルストーブの赤レバー用Oリング3個セット - コールマンパーツショップ by North Field (fc2.com)

その他のパーツが、幸いテレワーク中の今日、ネコポスで速攻で届いた。

 さっそく、赤レバーを取り外し、大小2種類のリングのうち、バーナー部下の刻印が「06 91」と1991年6月製らしいので、上のページの解説通り「小」の方をセットしたら(ほぼピッタリの幅の固定レンチが工具箱にあったので、作業自体はほぼ10分ほど)、燃料漏れが見事に止まった。

 今日は、用件が山積しているので、5分ほど燃焼させて「火加減」可能かどうかをチェックしただけで、本格的なテストは今週末。

【追記】21/02/21

 急に仕事が立て込んでしまったので、ようやく今日になってテスト再開。

 ピーク1を15分ほど燃焼させて、そのメンテ結果とヒータ・アタッチメントのテストができた。

 今日は、外気温が20°C以上あるので、あまり今後の参考にはならないが…

 ヒータ上部に手をかざしてみると、側面ほどではないがかなり高温のようなので、シェラカップの水道水を載せてみたら、5分30秒ほどで完全に沸騰した。インスタント・コーヒーを飲むには、一応実用的な時間の範囲に収まっている。

 熱がこのようにある程度上方にも抜けているせいか、ヒータ全体は赤熱はしない。その意味では、アダプタから発生する輻射熱は、先のシングル・ガスバ-ナー上のそれと大差はなさそうであるが、バーナー自体の発熱量の差が利いてくることになる。

 とはいえ、非常事態のときに、無理に、ピーク1+アダプタを屋内(と、いっても、玄関のコンクリートのタタキだが)を使うほどの意味はなさそうで、ガスの方が合理的で安全だろう。

 最後に、メンテした燃料漏れをチェックしたが、解消されているのが確認できた。

【余談】

ヒータ・アタッチメントのパッケージに書いてあったBRSのwebページ

Jiedeng outdoor products Co. Ltd. (futailong.com)

を覗いてみた。

面白かったのは、これ

傻瓜一体油炉_BRS_兄弟捷登 (futailong.com)

ピーク1のタンク部分の上に、スヴェアのバーナー部分を載っけたような、ガソリン・ストーブ。

 

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